鬼滅の刃【ネタバレ】111話感想!芸術家気取りと112話考察!

前話のあらすじはこちら

【関連記事】

鬼滅の刃【ネタバレ】110話感想!あばら屋でこそこそ

鬼滅の刃111話あらすじ

静かなる美少年、鬼殺隊霞柱、時透無一郎。
醜く不気味な伍の上弦の鬼、玉壺。
2つの影が森のあばら屋の横で対峙していた。

鬼の口から長々と狂った口上が流れ出る。
言葉の奔流を破り、斬りかかる少年剣士。

一進一退の攻防が続く中、
鬼の攻撃が刀鍛冶師の鉄穴森と小鉄少年にも襲いかかる。
咄嗟に2人をかばい傷だらけとなる無一郎。

その時彼は昔の記憶を視る。

さらに激しく攻撃がぶつかり合う中、
玉壺の術中にはまり、動けなくなり危機に陥ってしまう無一郎であった。

ところ変わって近くの森の中。
そこには、助けにと急ぎ走る鬼殺隊恋柱、甘露寺蜜璃の姿があった。

1. 玉壺の口上

「初めまして、少々よろしいか?」
無一郎と対峙する玉壺は突然ペコリと頭を下げると芝居小屋の前口上のごとくペラペラと喋り始める。

左眼とおぼしき唇からは湿った舌がぺろりと飛び出し、耳や後頭部、かたの横から生えている無数の赤子の手は常にぐうぱあしている。

本来口があるはずの場所には目玉があり、瞳に数字の伍が刻まれている。
額の真ん中に浮かぶ目玉と対をなし無一郎を見つめている。

おぞましい。相変わらずの気持ち悪さ。やはりホラーである。
作者は読み手に嫌悪感しか与えないつもりでこのキャラクターを作ったに違いない。
そう思わせる手際が見事である。

玉壺は作品を見て頂きたいと引き続きのたまう。
パンパン! 鬼が醜い赤子の手を叩く。

それと同時に横の壺から黒い液状のモノが噴き出す。
それが次第に形を成していく。そこには…

無数の刀で貫かれ血まみれになった5人の鍛冶師たちの塊があった。
頭や腕や足がいろんな方向に不規則に飛び出し…
それはまるで人型の粘土の顔や腕、上半身のパーツや足をバラバラにし、それを強引に
めちゃくちゃに接合したかの如き姿形…。

「“鍛人の断末魔”で御座います。」

あまりの衝撃に言葉を失う鉄穴森と小鉄少年。

虚空につき出された手の意味を嬉しそうに解説する玉壺。

姿を変えた鍛冶師たちの名を呟く鉄穴森。
小鉄少年の瞳からボロボロと零れ落ちる涙。
止まらない涙。

その反応に喜び興奮した鬼は無数の手をパチパチさせ解説を続ける。
刀を刺した意味や鍛冶師の面を半分に割った意図などを…。

そして、おもむろに刺してある刀を掴んで捻る。

「ギャアアアア!」
鍛冶師たちの塊が身の毛もよだつ叫び声をあげる。
彼等は生きているまま、この姿に変えられていたのだ。

泣きわめく小鉄。
少年にとってその衝撃は大き過ぎ、
いつ心が折れてもおかしくない状況なのに気丈に耐える小鉄。

全てを満足気に見届け、ぞわぞわぞわ 快感にのたうつ玉壺。

「いい加減にしろ。」
鬼を見据え一喝する無一郎。
その目には静かだが激烈な怒りが宿っていた。

玉壺のマッド・サイエンティストならぬマッド・アーティストぶりが炸裂する!
しかし何なのだ、この血と狂気に満ちた芸術家気取りの鬼は。

現代社会のサイコパスやシリアルキラーを100倍、いや、1000倍にも邪悪にした純粋悪の禍々しさ…。狂い過ぎている。

そして玉壺に襲われた人々の末路がこんなにも無慈悲で残酷なものだと誰が想像しえたであろうか? むご過ぎる。

あまりの仕打ちに吐き気を催したくなった読者も多かったのでは…
と思わず心配になる程の壮絶さと、底知れない絶望感を作りあげることに作者は成功している。

2. 無一郎v.s.玉壺

刀を後ろ手に構え、ひと息で玉壺に詰め寄る。
一閃。

難なくかわす玉壺。
鬼はそのまま壺の中へ吸い込まれて消える。
と、屋根の上、現れた壺から飛び出して喋り続ける。

壺から壺に移動できると見抜く無一郎。

すかさず跳躍、もう一閃!
燕の如く上下逆さにひるがえり一刀両断! 壺を破壊する。
手応えは無く、壺は再び小屋の横に出現していた。
どうやって壺が出てくるのかを屋根の上で思案する無一郎。

自分の口上を邪魔され、壺を割られたことに激怒した玉壺は叫び続けている。

これだけ逃げるという事は頸を斬れば死ぬ。
無一郎は鬼を尻目に結論付ける。

その時、スッと玉壺が手の中の小さな壺をさし出した。

ピチョン 
出目金が2匹、中から飛び出してくる。
目玉がつぶら過ぎて逆にいびつで全然可愛くない。

出目金は気持ち良さげに空中にふわふわ浮かんでいる。

ブウウ!!!?
出目金たちの両頬が突然膨らみ、人間の指の太さ位の鋭い無数の針を吐き出した。
「千本針、魚殺!」

目を見張る無一郎。

激しい針の雨が屋根の上に降り注ぐ。
それら全てを刃で防ぎきる。かすり傷ひとつ無い少年剣士。

さらに出目金の攻撃は続く。
地面に降り立つ無一郎。

針の嵐は脇にいた鉄穴森と小鉄にも容赦なく襲いかかる。
とっさに抱きしめ、背中を盾に小鉄をかばう鉄穴森。

ふと、2人が顔を上げるとそこには無一郎の背中があった。
「時透殿!」

無一郎は自分の体を投げ出し、盾となって2人を守っていたのだ。
体すべてに鋭い針を貫かれ、串刺しになりながら…
上弦の鬼との闘いで求められるのは、総合的な分析力である。
剣の腕や度胸だけではなく、常に状況を冷静に見極め、
いかに素早く的確に鬼を倒せるかという命題が激しい攻防の中、繰り返し描かれる。

無一郎は必ず周りを把握し、次の効果的な一手を繰り出す。
それが彼とともに鬼を追いかける読者を、
飽きさせず最後までグイグイと引っ張って行く原動力となるのである。

おぞましいが下品ではなく、激烈だが決して粗悪で暴力的にはならない。
「鬼滅の刃」がそういう知的アクション・エンターテインメントになり得ている秘密が
ここにあると確信し、自己満足している。

にしても!
無一郎が身を挺して刀鍛冶師を守った!
今まで自分勝手で鬼狩りを何よりも最優先にしていた無一郎が!
あのクールで無表情な無一郎が!

こんなにも熱い一面を見せられてはもう大ファンになるしかない!

3. 回想…そして危機!

「隠れておいて。」
頬や耳、体一面に針が刺さり血まみれになりながらも2人を気遣う無一郎。
無一郎のあまりの傷つきように呆然とする2人。

醜い出目金たちの頬がまた膨張する。

と同時に針の突風が3人を襲う。
その瞬間、刀を高速回転させ、体に刺さる寸前で針をはじき飛ばす少年剣士。
その隙に走り避難する鉄穴森たち。

ボロボロの無一郎の体に針の毒が回ったと確信した玉壺。
うにうに揺れながら少年剣士に語りかける。
「つまらない命を救って、つまらない場所で命を落とす。」

無一郎の顔色が変わる。
脳裏に凶暴に笑う口もとが浮かび上がる。

誰だ?昔同じことを言われたことを微かに感じ取る。
刹那、白い霞の中から薄っすらと現われるわずかな記憶。
夏…暑かった…。夜も蝉が鳴いていて…うるさかった。

彼の目の前では相変わらず鬼が喋り続けている。

ドン!
銃弾の如き勢いで間合いを詰める無一郎。
それと同時に新たな壺が差し出される。

ドパァ。
巨大な水しぶきが濁流となり無一郎を飲み込む。
玉壺の血気術、水極鉢によって
大きな壺状の水の中に閉じ込められてしまったのだ。

その状態を興味津々に観察する玉壺。

水の中で逆さまになりながらも刀を突き出す無一郎だが
刃は水の弾力に阻まれ斬ることが出来ない。

鬼狩りの武器である呼吸を封じ、ヒョヒョッと狂喜する玉壺。

その上空には何も知らない三日月が美しく光り輝くばかりであった。

伍の上弦の鬼、玉壺の恐るべき力が発揮される。
一見かわいいようで何処か壊れている妙な美意識に彩られた出目金の不気味さ。
それが口から無数の大きな針を吐き出す意外性。
壺からここぞとばかりに噴き出す大量の水。形成される巨大な水鉢。

壺の中から生み出される数々の血気術に読者は翻弄されっぱなしである。
それにしても一番の災難は時透無一郎くんである。

串刺しあり、
水攻めあり、
血まみれあり、
あの美しい顔が、頬が、耳が大きな針で貫かれるなんて…。
痛々し過ぎて生理的にキィーと胸が締め付けられてしまう。

作者は容赦なくとことん無一郎を苛め抜く。
もしかしてドS?と思わず突っ込みたくなってしまう。

あと気になるのは無一郎の昔の記憶。
霞の中、パズルの細かいピースの様に無造作に投げ出されていく心象風景。

あの獣のような口元は何者なのか?

包帯姿で寝ているのは無一郎本人のようだが…。

後々の伏線となるであろうこの重要なシーンをしっかり頭に叩き込んで
物語を追って行こう!

4. 恋柱、登場!

冴え冴えとして美しい三日月の前を漆黒の烏が舞う。
月が照らす森の中、三つ編みの髪を激しく揺らし、先を急ぎひた走る少女がひとり。

鬼殺隊恋柱、その名も甘露寺蜜璃!

「よーし、頑張るぞォ!」

里のみんなの危機を救うため、ただ走る。ひた走る。

「急がなきゃ。」
赤らんだその表情には気合いがみなぎっていた。

鬼滅の刃112話考察

きゃぴきゃぴ一目惚れ娘、甘露寺蜜璃。満を持して登場である。
こんなにキュンキュンしている娘さんがホントに強いのか…
彼女の真の力がやっと見れそうである。
この作品には珍しいちょっぴりお色気キャラ恋柱が、今までとは違った
新しい界を見せてくれそうな素敵な予感に胸が高鳴る。

さて、今週の主役はもちろん時透無一郎!
彼の心の動きと力の片鱗が垣間見られる、切れ味鋭い仕上がりになっている。

いびつで絶え間なく動き、喋りまくるサイコパスでおぞましい玉壺。
無表情で沈着冷静な美男剣士、時透無一郎。

この2人の個性の対比が秀逸で、騒がしい狂気と理不尽が
読む者すべてに目まぐるしい不安と緊張を与え続けていく。

無一郎はこの危機をどう切り抜けるのか?
あの「つまらない命」という言葉の意味するものは?
彼の記憶の先にあるものとはいったい何なのか?

そして
恋柱にはどんな力が秘められているのか?

読者の好奇心は水に垂らした一滴の墨汁の様に果てしなく広がっていき
早く先を知りたい欲求だけがドンドン暴走して行く。

あと7日も寝なくては前に進めないのか…。

じれったさを噛み潰し、ゴクリと飲み込む。

よし!決めた。
じたばたしても始まらない。
昔から良い報せは寝て待つものと決まっているではないか!

ギュッと腹を括り、瞳を閉じて
ベッドに飛び込む。

果報は寝て待て!
いや、次週を寝て待て!

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする